新人の入社前に押さえておきたい教育の要
新人教育とは何か
今年も新人入社の季節を控え、人事・研修部があわただしくなってきました。企業の規模に関係なく最近は人材の教育と定着に腐心しているようです。欲や粘りが無い、少し強く指導するとすぐ辞めてしまう、男性がおとなし過ぎる、などの声が多く聞かれますが、それでも企業存続のためには人を育てていくことが求められます。言い換えれば、教育には時間・労力がかかりますが、耐えうるだけの企業側の受け皿も作らなければ生き残れないということでもあります。
ところで、最近は小さな子供の頃からコストかけて頭がよくなる教育を施す傾向があります。今の子は知識も計算力も表現力も情報も私が子供の頃と比較すると、比べ物にならないくらいに豊かですし大人です。確かに賢いのですが、中には賢くなりすぎて親の前ではいい子でも幼稚園や小学校に行くと別の面を持っている子が多く見受けられますし、教育の現場ではかなり問題視されています。子供がトラブルを起こして幼稚園・学校側が親に言っても「うちの子がそんなことするはずない!」と取り合わないケースが増えていると聞きます。そしてそのまま大きくなり、一流大学に進みながらも考えられないような非常識な問題を起こしたり、事件を起こしてはじめて真実が発覚する、というケースが増えていると教育関係者が警鐘をならしています。頭の回転のみを鍛えてしまって、大切な心の教育を欠かしてしまった結果です。人がどういうときに喜び、痛みを覚えるのか等を含めた基本的な心のあり方を未就学の早いうちから触れさせてあげることが重要です。
与える者が与えられる
さて入社したての新人の場合です。希望に燃えて入社したばかりの状態が最も素直で心が開いている時期です。時間とともに徐々に会社の空気に染まっていくわけですが、なるべく新鮮な気持ちを持っている時期から感謝の心、人が喜ぶことを考え抜いて与え続ける哲学や発想方法を根付かせることが大切です。商品知識も営業スキルももちろん重要ですが、それと同じくらい新鮮な気持ちの中で根付かせないといけないのは御客様を思う心です。
与える者が与えられる、たらいの水理論、こうした発想と具体策を通して根付かせることが小さな企業にとっては後々、大きな戦略になるのです。御客様を大切にすることは人を大切にすること、そしてそれは上司・部下・同僚だけでなく取引先や家族なども含んでいく人間力そのものの向上へと繋がるものです。
ハードの容量を大きくすることでソフトは後からいくらでも入れることが出来ます。人間のハードを大きくすることとは心のあり方を大きくすること(=感性を磨くこと)です。
新人に「会社ってこんなところか・・」と思われる前に心のあり方についての教育に取組むことをお勧めします。喜びの帝王学を基にした与え続ける戦略発想と実践の仕組み作りが他社に真似できない営業力を身につけながら人間としてのあり方を究めていく実践の学びとして活用されています。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。