職場によくある「それはさておき・・」の考察
研修を行っていると???となるような質問をされることがあります。それは「研修で学んだものを実践した方がよいことはわかりますが、他に何か方法はありませんか?」というものです。「成果を出したい、成長したいから学んでいるのですよね?まずは学んだことを確実にやっていきましょう」というと「これが良いことはわかります。しかし大変なので・・」つまり面倒なこと、手間のかかることはしたくないので手っ取り早く成果に繋がるような簡単な手法を教えてほしい、といっているのです。これは、努力をする気はないので楽をして結果を作りたい、と言っているのと同じです。
極端に聞こえるかもしれませんが、このような考え方は身近にあります。●成功したい、お金を稼ぎたいといっているのに節約の努力もお金を貯める努力もしない。●ダイエットしたいと言っているのに間食も大盛も夜中のラーメンも止めない。●会社をよくしたい、職場をなんとかしないと、と思っているのに自分は何もしない…他。すべて根っこに同じあり方・考え方があります。「自分は変わりたくない」=「自分はさておく」というもの。
こうした話は自分には関係ないと思っている人でも掘り下げていくと案外、自分への「甘え」が存在するものです。結果を大きく変えようと思えば、触れたくない自分の中の地雷に触れざるを得ません。その地雷とは目的によって違いますが「努力」であったり、「継続」であったり、「抑制」であったり、「時間の確保」であったり・・。
紙にスタート地点と目ざすゴール、その間に地雷を書くとしましょう。スタートからゴールまで直線を引くと当然、地雷にぶつかります。それを正面突破すればゴールまで最短距離になります。地雷を迂回して線を書けば距離が遠くなります。地雷がいくつも存在する時にすべて迂回して線を引けばゴールまでの距離はどんどん遠くなります。
早くゴールにたどり着きたいなら地雷を踏む覚悟を持つ=手放すものを決めることです。その正面突破が自分をレベルアップさせるのです。お金持ちになりたいなら「〇秒で✖億かせぐ」という類いの本を読んだり、うまい儲け話に関心を持つ前に節約と貯蓄の癖をつけるようなものです。実にシンプルで当然のことですね。勇気をもって「自分はさておき」という最強の自衛理論を見つめ直して手放すものを決めると新しい視界が広がります。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。