あなたは何のためにそのビジネスをしているのでしょうか?と聞かれたらどう答えますか。儲かりそうだから、生活のため・・、会社を維持するため・・このように答える人は少ないかもしれませんが本音としてはあるのかもしれませんね。しかしこれだと自分の都合だけです。
「この仕事が好きだから」「商品を愛しているから」これはよくある立派な理由です。本当に仕事や商品を愛している人からはそうしたオーラが出ていますし魅力が感じられます。この人といれば楽しい!一緒にいると元気がもらえる、と感じてもらえるかもしれません。「この人から買いたい」といっていただく動機はこうした気持ちや雰囲気からでしょう。大切なことです。
そして、「お客様に喜んでほしいから」「自分の志を実現するため」「こういう社会を作りたいから」といった「世のため」、「人のため」、「未来のため」が明確になればなるほどさらに魅力的になります。そして気持ちがブレなくなります。迷いがなくなります。ここが具体的であるほど共感が生まれやすくなります。その共感から協力者が出てくるのです。実はこの考え方がビジネスの原点にあってしかるべきなのに、なくてもビジネスが始められてしまうことに難しさがあります。
設計図がないのに家を組み立てようとするとどうなるでしょうか。建築の経験があれば適当に作っても形になることもあるのかもしれませんが、当然建築後に粗がでてきます。寸法が合わない、使い勝手が悪い、耐久性に問題がある等々。極端な例えですが、順番が間違っているとこういう事態になりかねないのです。それでも修理修繕や耐震補強はできます。「何のためにそのビジネスを行うのか」という志を補強することも同じように重要です。緊急ではないから、忙しいから、売り上げは立っているからと言って後回しにしていると組織内に大きな地震(問題)がやってきたときに耐えられなくなるかもしれません。組織の不協和音を吸収しきれなくなるのはここがしっかり固まっていないから、というケースが多々あります。
自分の志・・使命感・・なんのためのビジネス・・社会にどんな価値・貢献を提供したいのか・・考え抜いて具体化することに遅すぎる、間に合わないということはありません。ウチは給料を高く設定しているのに離職率が高くて・・と嘆く社長が時々いますが、こうした企業は軸となる志や理念が曖昧であることが多いものです。もしその辺りに曖昧さを感じているのであれば、何を企業の理念とするのか、考え方の基となるものは何か、何を目指して走るのか、社会にどんな貢献をしようとしているのか、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。