新人入社の前に一度考えてみませんか
新人の季節も目の前です。大きな組織では色々な準備を進めていることでしょう。社会人1年目に教えなければならない項目は経営理念、社会人としての常識をはじめ報連相、部署での業務の進め方等たくさんあります。
新人に限らず採用において経営者・幹部と話していて感じることに受け入れ側としての考え方、構えはどうかということがあります。「いい人が来てくれない」「人材を育てなきゃ」「教えてもすぐ辞めてしまう」などはよく聞かれます。
社員育成で考えなければならないことはまず「人が育つ」という言葉の定義、中身。どうなれば育ったことになるのか、という姿やゴールを具体的にすることです。特にZ世代以降は曖昧な指導や立ち位置は苦手なので、そこにストレスを感じればすぐに辞める可能性があります。具体的に指示しないと持ちません。「それくらいは常識だろう」、「よく考えろ」、「相手の立場で考えろ」間違っていませんが、それはストレスでしかないのです。
常識は人により誤差があることを認識しなければなりません。本人任せにするのは無理なのです。よく考えるとはどういう行動をすることなのかをしっかり教えてあげること、こうすれば役に立つ、こうすれば喜ばれる、という行動レベルで具体的に教えてあげることが結局近道となります。「そこまで言わなくても・・のそこ」が要です。
曖昧な定義が社内にたくさんあるのではないでしょうか?「明るい職場」を目指すなら明るい職場とはどういうことなのか、どういう行動をし続けている職場なのかを具体的に決めなければならないように社員育成にも一つ一つ定義をしっかり持つ必要があるということです。
猫の手を借りたいほど忙しい、だから早く現場の仕事を覚えて即戦力になってほしい、どこの会社も状況は同じですが、社員が伸びる会社と伸びない会社、定着率が高い組織とすぐに辞めてしまう組織の違いは案外こうした「そこまで・・」のところが明確になっているかの差でもあります。
20~30名以下の中小零細企業の場合、社長が営業、現場などで外に出てしまっている場合も多いものですが、先輩社員に新人の教育をほぼ任せっきりにしている組織は、新人が成果を出すための行動がどこまで明確になっているか、そしてその行動をきちんと評価する仕組みがあるかを振り返ってみてはいかがでしょうか。
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