最近、お問い合わせをいただき比較的大きめの組織に出向いて感動経営の重要さを説いています。建設業は人に依存するところが大きいので「人を育てること」「人間的な魅力を高めておくこと」が大切なのは想像しやすいでしょう。人間関係は泥臭く、最後の最後は担当が好きか嫌いかで仕事が決まる、みたいなところが多分にある業界です。こうした企業には感動経営の出番はたくさんあります。
その一方で、IT業界も人間関係を大切にすることにおいては例外ではありません。例えば、働き方としてはリモートワークでこなせると思うところも多分にありますが、アイデア、ヒントが産まれるためには人と人との接触は大変重要です。会社に来て空気、環境を共有し、集中力を保つ中でこそコミュニケーションが活性化すると考える組織は少なくありません。これはアイデア勝負の業界ではとても大切な要素です。そのために感動経営を取り入れたいと考える企業が目立ってきました。自宅で椅子の上で胡坐を組んだまま、あるいは下半身はパジャマのままでオンライン会議に参加しているかはわかりませんが、知恵を産み出すための「構え」も違ってくると思います。人と人の触れあい、刺激・・、環境を共有する中で生まれる「何か」を大切にしていると思われます。イーロン・マスクが社員に原則出社を命じたのも記憶に新しいところです。
時代とともに考え方は変化し、世の中のアタリマエはどんどん変わります。狩猟社会から農耕社会へ、そして工業社会から情報社会へ、そして今、超スマート社会(Society5.0)が叫ばれています。IOT,AI,ロボットが生産性をけん引する時代になりつつありますが、だからこそ余計に、人でしかできない業務、人であるからこそできうることに光が当たりつつあるとも感じています。
社会や常識が変わっても、人の本質は変わりません。人は一人では生きていけず、常に心のストロークを求める生きモノ。存在価値を認めてほしい本能。こうしたことを受け止めて究めていくことがアイデア抽出、生産性向上、組織の魅力のためにも大切な時代になりつつあります。
記事は2024年3月19日 ㈱研秀舎(QM-East)代表 藤原格により作成されました。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。