社員の質を上げるための画期的な具体策
人材育成の質問
社員を採用する際、どんな試験をすればよいですか?社員教育をするときにどんな点に気をつければよいですか?そのような質問を時々いただきます。
弊社は「業績を叩き出す感動経営革命」を推進していますので、それを深く理解できる社員育成を前提にしています。しかし、これから説明する方法は研修を受けていない企業だから関係ない、ということではなく優秀な社員の育成あるいはその能力を見定めるうえで非常に効果的なので参考にしてもらえればと思います。
それは取材者としての意識と技術を磨くというものです。例えば、日本には偉人や優良企業がたくさんあって、その歴史を紐解いたり創業者の偉業を後世に伝えようという歴史館やミュージアムがたくさんあり様々なことが学べます。トヨタ、パナソニック、ソニーなどの大企業の創業精神はもちろん、個人や一般的な知名度がそれほどでなくても、偉業をなしえた歴史上の人物の考えに触れられる施設は多々あります。
社長自身が心酔している偉人もたくさんいることと思いますが、こうした偉人の発想、行動力を社員に学ばせたい、理解してもらいたいと考えるならばその偉人の施設に行かせて調査させることをお勧めしています。
この場合、学び方、学ばせ方がポイントになります。普通は施設に行かせたら感想文、レポートを書かせるなどが一般的でしょう。もちろんそれはそれでよいのですが、更に効果的にするには先に述べたように取材の意識を持たせることです。つまり学んできたことを纏め上げ、それを印刷物でも講演など発表の機会でもよいですが、それを知らない人たちに伝えることが大切です。特に紙面=活字にすると全てが公になってしまうので、いいかげんなことはできません。手を抜いたかどうかすぐにわかってしまいます。
アウトプットの力を磨く
1確かな情報収集を重ねて 2目新しい着眼を取り入れ 3自分なりの意見を整理して纏め上げる作業そのものに意味があります。インプットで終わらせずアウトプットすることで初めて自分のものになるということです。人に関心を持ってもらえるような文章や記事が書けてはじめて自身の血肉となるのです。さらには苦労して伝わるように記事を書き上げるところに表現力や語彙力が備わってきます。
私は弊社の研修に参加された会員向けの会報誌に様々な記事を提供して来ました。松下幸之助氏、豊田章一郎氏、南方熊楠氏、渋沢栄一氏、稲盛和夫氏、司馬遼太郎氏をはじめとする偉人や天才など。経営者はいろんな先人先達に学ぼうと必死なのでコチラも力が入ります。また誰でも知っているようなアタリマエの情報や記事ではつまらないですし、独自の切り口を持たねば楽しんでもらえません。そのために施設の中ではくまなく情報を探すことになります。
他に鹿児島の知覧にある知覧特攻平和会館、鹿児島市の維新ふるさと館、神戸にある阪神淡路大震災記念・人と未来防災センターなども取材しました。知覧は説明するまでもないかもしれませんが、若い命を散らせた特攻基地の様子がわかります。遺品・遺書の類から学び、どんな状況下で、どんな思いで若者が日本のために散って行ったかが学べます。こうした場所は単に行って見たり聞いたりするだけではもったいないです。
伝えるから伝わるへ
取材をする、かたちにするという意識があると自分への吸収の仕方、情報量、真剣度がまったく違ってくるのです。どうすればこの内容が正確に関心を持って人に伝わるのか?と、いちいち考えながら見たり聞いたりするクセがつきます。このプロセスがとても大事なのです。
若い社員にいきなり高得点を求めることさえしなければ手応えを感じられる研修となるでしょう。東京都内にも様々な施設がありますので、ご自身の考えに近い哲学や理念をもつ偉人や学びを深められる場所に行かせて智恵を磨かせる、こうしたことを研修の一環に取り入れることが出来れば、取材に行かせた人の考え方や本気度、本性が浮かび上がります。
いかにアウトプットするか?というところから、自身にも会社にも役にたつ方法ということで参考にしていただけたら幸いです。特に若い社員には人に関心を持つことの意識付けと情報の表現力をあげるスキルを磨いておくと、様々なところで応用が効くことは間違いありません。例えば名刺交換をした時、売りつける意識ではなく、この人のすばらしい点をいかに吸収するか、学ぼうとしているか、という意識にシフトしていれば当然相手にも真意は伝わりますし、好感度が上がることは明白です。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。