やっぱりこれしかない!と言われ続けるビジネスのキモ
IOTの時代だからこそ
技術革新や人工知能が強烈な存在感を持って報道されてますね。今後、ますます存在感を増していくのは間違いないですし、ビジネスを取り巻く環境も大きく変わっていくことでしょう。
しかし、どんなに技術が進歩しても、ビジネスを行う主体が人であって、人が人である以上、今も今後も絶対欠かせないものがあります。それは心が動くかどうかという視点です。簡単に言うと感動というキーワードです。ビジネスには「感動」が絶対不可欠です。人が心を動かす,それも強く心が動くことを持って感動といいます。この感動の力が根源となって人は豊かな社会を構築してきました。
感動は大きく分けると「組織としての感動共有」と「顧客目線の感動」があります。組織の運営における感動共有とはどういうことでしょうか。通常の組織は大なり小なりリーダーとメンバーによって構成されています。指示を出す司令塔とそれを受けて動くチームということになります。司令塔を場合によってはリーダーと言ったり、課長、店長や社長ということもあるかもしれません。
組織としての感動共有
サッカーに例えると、パスを出す側と受ける側に意思の疎通が必要となります。ここに必要となるのが尊敬、信頼、絆といった潤滑油です。これがなければパスを出してもその場所にうまく走りこんでパスを受けることはできません。パスがどこに出るか、どの程度の速さで走りこんでいかねければ受けられないか、といった知恵は信頼があってこそ活かせるものです。さらにいうと、チーム全員が現在のボールの位置と今後パスによってどこに動いていくのかという予測を立てながら、それに見合った動き〔責任)をしていくことが備えとなります。信頼・尊敬・絆といった強い関係性がまずあって絶対に勝つというビジョンの共有がなければ勝てる筈がありません。この信頼・尊敬・絆を共有するためにリーダーは姿勢を示し、皆の模範となって動き、すべての責任を背負う気概と努力を果たしてゆかねばなりません。そうした地道な姿勢にこの人は信頼できる、この人についていこう、という意識が芽生えます。ここに感動が生まれます。リーダーの自覚から始まることは間違いありません。
顧客目線の感動
次に顧客目線の感動が必要となります。尊敬・信頼・絆が感じられて一体感を持って動く組織は見た目にもきれいです。その無駄のない動き、生き生きとした笑顔や言葉に魅力が感じられます。この魅力が組織や営業担当を「素敵だな」と感じさせてくれるのです。顕在意識で必要だと感じている商品は他の店でも売っています。どこにでもあります。それだけであれば他よりも安い店、近い店で買おうということになります。しかし、感動が伝わるお店はお客さまがファンになってくれます。そうすると「必要な商品」が「買いたい商品」へと昇華します。これが顧客目線の感動です。この人から買いたい、この店から買いたい、ここの商品でなければ・・そういうコメントが引き出されるためには組織や営業担当が魅力的であることは絶対条件です。そのうえで自分に対して「こんなことまでしてくれるのか」「こんな営業はいない」そうしたコメントがでてくる関係性と独自性を確立できたならお客様がお客様を呼んできてくれます。いわゆる口コミ、紹介営業、最強と言われる営業です。
道としての感動
感動を志してその道を歩み始めるとエンドレスとなります。ここでよい、これでOkというゴールがなくなります。毎日が変化・進化・成長の連続となるからです。これでいい、と満足した時、水平飛行でいいかなと感じたときは既に落ち始めています。成長か堕落しかありません。現状維持というものはありません。
先日、某居酒屋の一人のスタッフが顧客満足を競う大会で優勝されたお店に行きました。その優勝者はいませんでしたが、優勝者を出した店ということで期待値は高い状態での訪問となります。味はまずまず、接客もそこそこ。しかし、あるスタッフが立ったまま、私の隣の席の座布団を片足で直している姿を見てしまいました。客の目の前で、しゃがみもせず立ったままで足で行う姿は優勝者を出すお店としては実に残念な光景でした。他がよくてもたった一つのこうした動作ですべてが評価されてしまいます。感動という領域に入ればゴールはない、というのは例えばこういうことでもあります。期待した分、その残念な光景は目に焼き付いてしまいます。それを行ったのが社員なのかアルバイトか、というのは客からすると関係ありません。
感動という言葉も簡単に一言でまとめられがちですが、探求するととても奥の深い世界です。この感動を究めることこそビジネスの原点であり、すべてともいえます。今後、ビジネスライクな世界が展開されても、ますます必要な要素であると確信をもって啓蒙しています。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。