ビジネスのアンテナを立てる
夏の甲子園が100回記念という事で盛り上がっていますね。私も子供の頃、野球に親しんでいましたし、どちらかといえば中心打者の一人でした。大学生の頃もバッティングセンターで普通に打てていた記憶があります。
しかし、最近子供に野球の楽しさを教えようとバッティングセンターに行ったはいいのですが自分のフォームがバラバラでボールに当たる気配がありません。眼も体も年齢なりに衰えていることは自覚していましたが、ここまで感覚が狂っているのはショックでした。
野球に限らないことですが、普段から動かしていないと必要な筋肉は当然のように鈍くなります。一言で言うなら感覚が圧倒的に鈍る!ということです。
感動経営交流会
さて先日、感動経営交流会を開催しました。これは「感動」という共通のテーマを持ち、日常のビジネスの中でどのように取り込んで実践していくかを自由に研究発表する会です。自分が見聞き、あるいは体験した中から感動の関する情報を持ち寄って、加工してビジネスに活かそう、というコンセプトで1年前から行っています。時にはある店のサービスの話であったり、店員の気の利いた一言であったり、心が動いた会社・工場見学の話であったりします。
ビジネスにおいてはお客様から選ばれるためには「相手の心を動かすこと」が必要です。他社と違う、ちょっとした心配りやサービスを行って心の琴線を動かすことが求められます。
喜ばれるためにはどうすればよいか?他社がやらないような感動・サプライズの種は?こうしたことを普段から考えながら生活することで、必要な情報が頭の中に飛び込んできます。それを発表しあうのです。こうした視点を常に持ち続けることは鞘の中の刀を常に研いでいる状態であるといえます。磨いておくことで、いざという時に感動の筋肉や神経が動くのです。こうした取組みは私の営業研修やセミナーに理解のある方々ばかりの場合は問題はありません。しかし感動・喜びという使い慣れた言葉、文化であっても一般的にはテーマの中にスッと入って来ることができない方がたくさんいます。
感動・喜びの実践などといえば「なんだ、そんなことか」と頭では理解するのですが、実際にアイデアを出すとなると出てこないのです。こうでありたいという心構えや反省の話になったり、こんな感じで・・という抽象的な話になるのです。当然ですが、抽象的な話では実践に結びつけることはできません。
やはり練習が必要なのです。つまりは習慣化が必要ということです。何をどう感動に結び付けたらよいのかわからないというのは、バッティングでいえば筋肉が動かない、フォームがバラバラの状態と同じではないかと思います。普段からこうした相手を喜ばせることに関心を持ち、アンテナを張っているかどうかの差です。そういう筋肉を鍛えていないと対応ができないのです。
多くの人はもらうこと(TAKE)に慣れています。そして与えること(GIVE)は不慣れなのです。そこには努力が必要なのです。生れてから今までの習慣がそのようにさせているのですが、与えることの重要性に目覚めて、感動・喜び・感謝といったキーワードをもって常に生活にアンテナを立てている人の中にすばらしい営業パーソンがたくさんいます。そして、そういう意識の高い組織がファンを増やし、選ばれていくのです。やがては誰もできそうでできない独自化の経営へと結びついていくのです。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。