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学びを確実に身につけるために

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「忘れない努力」

「忘れない努力を怠らない」というのは近年,私が座右の銘としている言葉でもあります。

研修には多くの方が学びに来られます。そして熱心にメモを取られます。そのような方々にしばらく期間おいた後、「以前こういうお話をしましたね?」と投げかけると「初めて聞きます」という顔をされる方は案外多いものです。熱心にメモを取る割に全く覚えていない、ということに少し驚いたこともありましたが、今では理解できます。単純なことですが、復習をしないから忘れてしまうのです。

人は学んでも忘れます。学んだものは脳内の海馬へ一時記憶として保管されますが、覚える必要がないと前頭葉が判断したら長期記憶を司る側頭葉へ入力されません。「これはいい!」とその時に思ったとしても、その情報ヒントを活かす工夫をしなければ時間経過とともに忘れていくのです。どんなに熱心にメモを取ってもその情報を自分の立場に置き換えて、活かす知恵を絞り、具体策を講じなければ忘れる可能性が高いのです。一時記憶の場所である海馬から長期記憶の保管場所である側頭葉へ移行させるためにはこうした関心と作業が必要となります。

有名なエビングハウスの忘却曲線でいえば、一度覚えたと思っても1時間後に約50%、1か月後には約80%のことを忘れてしまうのです。無意味な記憶実験を通しての結果なので、強い関心のあることに関しては数値は少し違うかもしれません。それでも人は忘れる動物であることを前提に学んだり情報を収集する必要があります。

このことを前提にすると、情報の取り方や構えが変わってくるはずです。死んだ学問(実践に活かさない座学の世界)から生きた学問(実践中心の活学)へ移行するためには、忘れないための努力の方法が大切になります。「成果を出すために学ぶ」という行為は「いかに忘れないか」そして、忘れないための「習慣をいかに味方にするか」にかかっていると言っていいでしょう。

学んだことは直ぐに復習すること(読み返す、整理する、自分の言葉に翻訳する)、翌日それを見なおし読み返す、整理し直す、自分の立場でどう活かしていくか簡単なプランを作る、そしてやってみる
やり続けてみる、最低でも2週間、その次に3カ月、意識を外さないようにキーワードを書いた紙を目の前に張るなどして常に触れること、そうしたことが習慣を作ります。僅かな時間の中ででもよいのです。

これだ!と思ったら、地味でもこうした作業を繰り返すことで忘れることを防ぐことができます。ビジネスの世界で大切なことはまずは成果、そのための実践仕組み行動です。そして、それを軌道に乗せるのは習慣です。習慣化は全てのカギとなります。習慣になるまで忘れない努力・工夫が大きな違いを生み出す第1歩となります。

1~2時間ほどのセミナーを行う度に「とにかく明日からど小さなことでもよいので、ここで学んだことを実践してみてください」、「小さなことでいいので行動を起こしましょう」とお話しするのはこうしたことが背景にあります。基本的なことですが大極意でもあります。


上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。   egokui_s
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