一味違う戦略
どこでもやっている「アタリマエ」の戦略からステップアップして「一味違う」戦略、そして「マイッタ」といわれる戦略へと思考して志向することが組織力を上げていきます。これは感動経営革命の命綱でもあります。まずは「一味違う」をどのように実現していくか、見える化していくかが大切です。
採用についても面接される側の立場で考え抜けば、色々アイデアは出てきます。自分が学生の立場なら‥と考えて「こんな面接をされたらいいな」「どうせならここの会社がいいな」と思ってもらうための思考です。
独自の路線で採用に取り組み、成功させている中小企業があります。例えば、東京駅近くやお茶の水で宿泊業を営んでいる「龍名館」という老舗企業は1899年から続く同族経営の組織です。ブティックホテルという位置づけですが、これはオーナー経営、小規模、地域型で個性あるホテルのこと。他と競争しない、されない独自性がウリです。
お茶の水の本店
良くも悪くも古くから続く同族経営、旧態依然とした管理体制でしたが、このままでは生き残れない、ということで15年前の東京駅近のホテルの改装を機に大卒採用に踏み切り、古く悪しき習慣のこびりついた体質を一新して組織の若返りを図りました。
現場の声を重視する経営へシフトし、経営TOP が現場に近づく努力をするようになりました。面接も社長自ら参加されます。
中小企業でも経営者が面接のはじめに登場することは稀だと思いますが、学生にすれば経営TOPが間近に感じられることはとてもインパクトが大きいのではないでしょうか。そして社長自らいろいろ語ることで企業の方向性も社風も、そしてこの組織が大切にしているアットホームな雰囲気も伝えられる、これが採用に生きているのです。一言いうなら「社長との距離感の近さ」が一味違うのポイントかもしれません。
わずかなことのようですが、学生からすれば、人柄が感じられる温厚な社長が自ら降りてきて話してくれる、というのは働きやすさのイメージ、心理的安全性の意味でも重要なことだと思います。緊張感MAXの学生にとっては「安心」につながります。どの企業にも「一味違う」を形にする種はあるはずです。基本的なことの中にある大切なものを思い出させていただきました。
濱田裕章専務 ありがとうございました。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。