
感動創造部という組織戦略
感動創造部とは簡単にいえばキーマンの心に刺さる感動・喜びの具体策を考えたり実践の仕組みにしていく部署ということになります。しかしその機能と可能性は各社によっていろいろあり一言で説明できるものではありません。
例えば、既に取引を行った顧客との関係性をどうキープしていくか、絆をより太くしていくか。しょっちゅう連絡を取りあうビジネスモデルであれば顧客との関係性は比較的保ちやすいかもしれませんが、住宅やリフォーム等のように引き渡しが一旦終了すると関係性を保つには工夫が要ります。そこで感動創造部が真価を発揮する、というケースはよくあります。
顧問先を持つ税理士事務所の場合も、顧客のほうから何らかの必要があってコンタクトした時に迅速に的確に対応することは大事ですが、それ自体はどこの税理士事務所でも行っているサービスです。必要な時のみのコミュニケではなく、定期的により事務所の方からコンタクトがあって「気の利いた何か」「心に刺さる何か」をしてくれるのであればその関係性も時間軸で見れば大きな差がでてきます。
「何かをしてくれるから嬉しい」というのは表面的なことであって、大切なのはその奥にある思考や姿勢です。常に事務所の方からお客様にコンタクトしてくれる組織の心配りやお客様の事を忘れない組織体制そのものにあります。
与えられた仕事を的確に迅速に行うのはアタリマエ、どこの会社でも行うことです。だからこそ、その先、もう一歩先を行く超顧客満足の思考と仕組み、会社としての姿勢が必要なのです。
感動創造部の存在とはそうした会社の姿勢、お客様に対する腹くくりそのものと言えます。従来の100倍、キーマンの喜びを研究する、作成する、実践の仕組みをもつことを提唱していますが、この推進により社員の人間力を高め、組織の姿勢を磨き、企業の文化そのものとなっていきます。
表面的な解釈だけしていては理解できない世界がここにあります。誰でも少し特別なことをしてくれればうれしいものです。それが継続されたら、やはりお返しをしたくなるのが心情ではないでしょうか。組織でその仕組みを考えて実践していくことは社内の絆も太くしていきます。そして充実感、幸福感にもつながります。
感動をかたちに 喜びをちからに 感謝をこころに
この記事は2025年5月30日 ㈱研秀舎/QM-East代表取締役 藤原格により作成されました。