楽しいことを仕事にすれば成功する?
楽しさの本質
嫌々仕事していれば集中力が続きませんし、すぐに疲れます。なによりその嫌感のオーラが顔からも体からも、あるいは営業資料からも発せられることでクライアントにはネガティブな情報として伝わります。人は仕方なく仕事している人から買いたいともつきあいたいとも思いません。イキイキしている人に魅力を感じ人が集まります。それは当然のことです。
だから嫌々今の仕事にしがみついている位なら思い切って自分がワクワクできること、楽しいと感じられることを仕事にしましょう的な風潮がいつ頃からか生まれました。それはそれで素晴らしいことですし、否定することでもありません。先も言いましたように、イキイキしている人は魅力的なので正しい考え方とプロセスを踏んでいけば結果を作っていくことでしょう。
ここで少し「楽しさ」の捉え方、意味について考えたいと思います。楽しさとは・・一般的にはワクワクすること、ハッピーな気分でいられることです。そして、「楽しいことを仕事にすれば成功する」というのは・・目的が明確で、その夢や目標を達成した時のことを考えるとワクワクして仕方ない、その目標に到達するためであれば、だれにも負けない努力ができる、つまり「努力を厭わない」あるいは「そのための努力を努力とも思わない」ということです。ここを勘違いしている人が時々います。
イチロー選手をイメージすればわかりやすいと思います。彼は小学生の頃、将来の目標を明確に描き、その世界で成功した暁にはお世話になった人たちにどういう恩返しを行う、ということろまでイメージしていたことは有名です。その目標到達のために何が必要かを考え、工夫しながら行動に落とし込み、日々怠ることなく精進し続けました。彼にとってそれは苦痛ではなく楽しいことだった、ということです。誰も真似できないような努力と継続が彼にとっては楽しかったということです。
「楽しさ」とは努力のいらない世界ではありません。努力という言葉が適切でないならエネルギー注入でもいいでしょう。工夫・改良しながら誰にも負けない努力を淡々と継続していくことのできる毎日にこそ「真の楽しさ」が内包しているのです。
弊社の感動営業の研修でも講義の最後に研究課題や実践課題が出ます。そしてそれを受講者に伝える時に「楽しんで頑張ってください」という言い方をしています。頑張るだけでは苦しくなるので、まず自分が楽しむと決める、相手が笑顔になる、喜ぶ姿をイメ―ジすることで創造意欲を燃やしましょう、という意味を含んでいます。相手の喜ぶ姿をイメージする・・、業種業界が何であれ、ビジネスはすべて相手に喜んでもらうために存在しています。それを強烈に具体的にイメージすることで仕事に対する使命感を燃やせることが大切だと思います。
楽しいこと=自分が楽しい、楽ができる、苦労はいらない、趣味の延長といった誤解と共に、時代の風潮ともいえる「秒速で〇億稼ぐ」、「△〇でも簡単に◆億稼ぐ」といった本や情報が氾濫していますが、このような努力不要の世界観と結びついているとしたらとても残念なことです。
相手の感動・喜びのために智恵を絞り、工夫をし、努力をし続けることの中にこそ「楽しさの王道」があるのです。感動とはひと手間かけることに他なりません。それを継続することが自身の魅力、成果へとつながるのです。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。