ビジネスに対する構えとは
成功するため、勝つためには「構え」というものがあります。スポーツでは「ルーティーン」=あるきまった動作をすることで集中力を高めていきます。イチロー選手の打席に入る時の一連の動作を覚えている人も多いでしょう。ラグビーで活躍された五郎丸選手もそうですし、集中力を高めるだけでなく一連の動作を行うことで成功するための自己暗示をかけるという意味もあるでしょう。派手なポーズでなくてもかまいません。その昔、ジャイアンツのエース桑田投手は投げる際、ブツブツとボールに語り掛けていましたし、テニスの松岡修造さんも「この球は唯一無二の一球なり!」と唱えていたことでも知られています。武道の試合前には頬っぺたをバシバシたたいて気合を入れる人も多いですね。
スポーツでも望む結果を出すためにルーティーンを通して「構え」を構築し集中しやすくしているのです。ではビジネスという名の勝負の世界ではどれだけの人がキーマンと相対するための「構え」持っているでしょうか。言い換えるとどのような準備と心構えで名刺交換をしているか、商談に臨んでいるか、です。ビジネスの構えとは・・1)自分が安心できる、2)相手の心を把握しやすくなる、3)長いおつきあいをしていただける土俵に立てる、そういった成果へつながりやすい準備のことです。こうした事前準備が我々のビジネスの脇を締めてくれるのです。
感動経営の視点でいえば 構えは「相手の心の琴線に触れるための準備」ということでもあります。キーマンから「おや、この人は一味違うな・・」「この人は面白いな・・」「また会いたい」「この人といると可能性を感じる、人脈が広がりそうだ・・」等など。自分と付き合いたいと思っていただける、一味違う世界観をどう準備するか、ということでもあります。商品を売るための準備ではなく、付き合いたいと思っていただける準備こそが大切なことであり、人間関係構築の構えとなります。
仮にあなた自身がキーマンである場合、どんな営業パーソンが来てどんなことを語ったりどんな態度で接してくれればまた会いたいと思えるでしょうか。少なくとも一生懸命に自分の話ばかりしたり、自社商品の説明ばかりしたりする人ではないのではないでしょうか。
言葉をかたちに 情報をちからに 感謝をこころに
この記事は2024年9月3日 ㈱研秀舎(QM‐EAST)代表の藤原格により作成されました。