社員が○歳になるまでに身につけさせたい習慣
よい習慣
初々しいスーツ姿の新人が研修を終えて社会に出始めました。フレッシュな新人に教えなければならないことはたくさんありますね。新人だけでなく中堅にもこれだけは押さえておいてほしい!ということがあります。それは学習の習慣です。多くの研修をしてきた体験から言うと40歳までには身につけておかないと、それ以降から始めようと思っても身につけることが難しくなります。
もちろん不可能ではありませんが、多くの組織、人を見てきた結果として言えることは、40歳という年齢までに書籍でもセミナー、研修でもよいのですが、外部の情報や文化を身につける習慣をつけていれば、それ以降も継続的に取り入れることができ、成長していくことができます。しかし、その習慣がないままこの年齢になっていると、それから変えていくことはそれまで以上のエネルギーが要るということです。
学習の習慣は単に知識吸収ということではなく素直力を磨くことでもあります。学ぶという行為の本質は好奇心を満たしたいという心の欲求、外の力や情報によって自分を伸ばしたいという成長意欲の表れです。そのためには心の窓を大きく開けて、様々な価値観を取り入れる素直力が要ります。
その素直さがあればあるほど当然のことですが、吸収は早く深くなります。いちいち穿った見方をせず集中力を発揮できる、ということですね。学ぶ意欲が旺盛な方はその素直力が強いということですし、大切なものを見極める感性が豊かということにもなります。
ずっと外部の刺激を入れない人生を送っていると好奇心が失われていきます。学習行為が面倒になってきます。その結果、どんどん取り残されて視野が狭くなります。そして「俺には俺のやり方が・・」という意識や我が強くなり素直さも失われます。この場合の素直さとは単に表面に表われるところではなく、本音とか心の声がどうかというレベルです。すばらしい書籍を勧めたいときに「読んでおきなさい」と渡して「はい、わかりました!」とよい返事をしながら、いつまでも読まないまま積んで置かれている、というような現象です。
会社としても個人としても実にもったいないことです。忙しくても早朝でも帰宅前の30分でもよいので、会社として時間を確保し、こうした習慣を植え付ける仕組みを是非持っていただきたいと思います。自分を磨く習慣は組織を磨く習慣でもあります。そして心を磨く習慣ともいえます。余計な先入観が少ない若い世代は特に、そしてそれ以外の世代にも、こうした習慣に馴染みやすくしておいてほしいものです。
本当の学び
そして真に大事なのはここからです。学んだものはアウトプットすることで情報は智恵になっていきます。本物になっていきます。先ず何か勉強をする、情報を仕入れるというのはインプットです。これを自分の頭で整理して自分の表現に変換して外へ出す=伝えるのです。他人に理解されて、はじめて自分のものになります。理解されるためには自分の言葉になおして情報を整理しなおす必要があります。その変換作業が思考を鍛え表現力を磨き、深い理解へと繋がっていきます。学んだものを言葉に出して他人に理解してもらえて初めて「ものにした」といえるのです。
上記の記事は弊社の根幹となる哲学「喜びの帝王学」を基にしています。