今、日本の経営者が頭を抱えている問題は、採用にコストをかけ、給料も上げたのに人が辞めていくという現実です。最新のデータでは日系企業の人材定着率はアジア最悪水準です。しかも、給与への満足度もアジア最低という二重苦の状況が続いています。正社員の人手不足を感じている企業は、2026年に入っても
50%を超えたまま高止まりしています。もっと給料を上げれば解決するのかというと数字はそれを否定しています。

人が「辞めない」「ここで働き続けたい」と思う職場は何が違うのでしょう。「働きがいのある会社」として評価されている企業の事例を見ると、共通して出てくるキーワードがあります。「感動した」「涙が出た」「仲間を誇りに思う」・・、表彰式で思わず涙を流してしまうほどの職場文化。離職率5%を維持する組織。そこにあるのは、報酬の高さではなく、感情が動く体験です。人が組織に留まる理由は「感動・喜び・感謝」という感情体験に深く根ざしています。

お伝えしている感動経営革命の核心はシンプルです。「あたりまえ思考」を「ひと味違う」の思考と行動に変えていくこと、そこから始まります。毎朝の挨拶、電話の対応、帰り際の一言。こうした日常のひとつひとつに「喜ばれる工夫」を積み重ねていくことで職場の空気が変わります。正確に言うと変えるのです。
スタッフが「ここで働いていて良かった」と感じる瞬間が必ず増えます。そしてその感動をお客様、取引先、地域等、外に向かわせていきます。

それが「あの会社は違う・・」という評判になっていくのです。採用が難しい時代、人手不足の時代だからこそ「選ばれる職場」になるためには「人を集める力」より「人が辞めない力」のほうが重要となります。


辞めない職場は採用コストがかかりません。辞めない職場はベテランのノウハウが蓄積されます。そして辞めない職場はその雰囲気がお客様にも伝わります。これはコストではなく経営投資といえます。

人材難・物価高・AI化と、経営環境はどんどん複雑になっています。しかし、どれだけ時代が変わっても、人が「ここにいたい」と思う理由は変わりません。感動すること。喜ばれること。感謝されること。その積み重ねこそが「辞めない職場」「選ばれる組織」をつくります。給料を上げることも大切ですが、まず「笑顔」を増やすことを本気で考えてみませんか。こういう時代だからこその重要戦略です。行間にある深さを読み取っていただければ幸いです。

この記事は2026年9月15日(水)(株)研秀舎/QM-East 代表取締役 藤原格により作成されました。